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01世界人口の増加とともに、重要な食料として水産物の需要も増え続けています。こうした動向をふまえ、ニッスイグループは水産資源の持続的利用と地球環境の保全を図る独自の取り組みを続けており、中期経営計画2014(MVIP)でも重要な柱となっています。限りある水産資源を未来にわたって活かし、守ることは、ニッスイグループの大切な社会的責任の一つです。地球環境に配慮しながら、水産資源を食卓に安定してお届けするために。ニッスイグループは、適正な資源管理に基づく漁業や養殖事業を通して、サステナビリティに配慮した資源へのアクセス力を磨き込んでいます。グローバルな視点で水産資源の持続的な利用を図る、ニッスイグループの活動を報告します。限りある水産資源を、未来にわたって活かし続けるために。地球を舞台に、ニッスイグループの取り組みがひろがっています。持続可能な ~特集~水産資源へのアクセス水産物を適切な資源管理の下に持 ニッスイグループは、共通の理念のも いま、世界の水産物の需要は増加を続けています。世界の一人あたりの水産物消費量は、2007年には1961年の約2倍に増加しており、世界人口が70億人を突破する中(2011年国連発表)、水産物の需要は更に高まっています。一方、天然漁業資源の枯渇も進んでおり、水産資源の持続的利用は、国際社会にとって重要なテーマとなっているのです。国連海洋法条約の発効により、沿岸国は自国の排他的経済水域内の水産資源について、資源量を減少させることのない最大限の資源利用量(最大持続生産量)に基づき、漁獲可能量と保存管理のための措置を決めることになりました。これに基づき、各国は資源管理に関するさまざまな方法をとることになりました。また、ヨーロッパを中心に、持続可能な漁業であることを証明する第三者認証も普及しています。こうした中、ニッスイグループは、地球環境の保全に配慮しながら、持続可能な水産資源を維持するためのグローバルなアプローチを続けています。ニッスイグループは、持続可能な水産資源の利用に努めています。05101520資料:FAO「Food balance sheets」および農林水産省「食料需給表」、「漁業・養殖業生産統計年報」(kg/人/年)19601970198019902000世界の一人あたりの水産物消費量は増加しており、今後も水産物の総需要量は増加していきます。●1961年から約2倍に増加した水産物消費量一人あたりの食用魚介類供給量の推移2007年16.7kg人/年1961年9.0kg人/年0201030405060資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture(SOFIA)2010」(%)19751980198519901995200020052008●水産資源の状況水産資源の推移2008年の世界の海洋水産資源は「適度または低・未利用状態」の割合が減少して15%となる一方で、「満限利用状態」が53%、「過剰利用または枯渇状態」が32%へと、それぞれ増加しています。××××××××××××××××●▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲●●●●●●●●●●●●●●●適度または低・未利用状態の資源適正レベルよりも漁獲が少なく、生産量増大の余地がある。過剰利用または枯渇状態の資源適正レベルを超えて漁獲されているか、既に資源が枯渇している。満限利用状態の資源適正レベルの上限まで利用されており、これ以上の漁獲を続けると資源の回復力に影響が出る。持続可能な6

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