環境報告書2014
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編集後記「ニッスイ環境報告書2014」を読んで第三者意見国立大学法人 東京海洋大学大学院教授 刑部 真弘 氏日本水産株式会社 取締役 執行役員 井原直人 本報告書の冒頭に、「ニッスイグループは生まれ変わります」と書かれており、改革に関する強い決意を期待させます。さらにトップのメッセージからは、経営の基本方針である「水産資源の持続的利用と地球環境の保全に配慮し、水産物をはじめとした資源から、多様な価値を創造し続け、世界の人々のいきいきとした生活と希望ある未来に貢献します」を推し進めようという力強い決意が伝わってきます。続くページでは、温室効果ガスを3年で3%削減、直営工場のゼロエミッション化や容器包装廃棄物削減など、具体的な環境保全活動が明確に紹介されています。 さらに特集では、海に関する多様な取り組みについて紹介しています。主なものは、機能性脂質に関する事業、海で働く人々の生命を守る日本サバイバルトレーニングセンターの活動、そして海洋探索および深海調査などの紹介です。食を通じた健康への貢献を刑部先生には貴重なご意見をいただきありがとうございました。先生にはその改革に関する決意と、環境保全をはじめとした行動について高い評価をいただきました。今後も水産資源の持続的利用と地球環境の保全に取第一としながらも、海洋探査等にも協力しており、海を基盤とした企業の社会貢献が強く示されています。 著名なサイエンス誌(Worm et al., 2006)において、2048年には水産資源が枯渇するというショッキングなレポートが報告され、最近も国連機関等が2030年には世界の食用魚の2/3近くは養殖になると報告しています。また、この40年で日本人の肉摂取量は4倍になり、様々な影響が懸念されています。このような状況の中で、海洋環境保全や安全そして探査に貢献しながらも、海の恵みである食を安定して供給し、日本および世界の人々の健康に貢献していることを示す内容でした。一方で地域社会との共生のページにある社会貢献活動にみられるニッスイらしい取り組みは、今後さらにCSRを通じた社会への貢献へ発展されることを期待します。り組んでまいります。また、ご指摘いただいた社会貢献活動は、CSRを通じた活動へ発展させてまいります。今後ともご指導賜りますよう、お願い申し上げます。「ニッスイ環境報告書2014」をお読みいただき、ありがとうございました。ステークホルダーの皆さまからいただいたご意見などを参考に、1年間の活動成果をわかりやすくお伝えするよう心がけました。同封のアンケート用紙などで、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせいただければ幸いです。専門はエネルギー環境工学。2002年スマート研究会を立ち上げ、新しいエネルギー構想を発表した。震災後の東北に過疎高齢化に対応した仕組みを提案している。文化庁芸術祭大賞等を受賞したNHK番組「メルトダウン」シリーズの事故分析にも協力。おさかべ  まさひろ第三者意見を受けて172014Environmental Report

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