社会・環境報告書2016
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社会とともに、地球環境とともに免震構造屋上に設置された自然冷媒アンモニア/CO2冷凍機高減衰ゴム内部鋼板被覆ゴムフランジ 日水物流株式会社大阪舞洲物流センターの第一の特長は、万全の地震・津波対策です。南海トラフで想定される海溝型の巨大地震が発生した場合、大阪湾の津波の高さは3.7m~4.5mが想定されています。大阪臨海部の防災対策により舞洲地区は大阪湾最低潮位+7.0m以上確保されていますが、大阪舞洲物流センターはさらに1m地盤を高く作り上げています。建物の設計にも過去の震災の教訓を生かし、海側に開口部を設けないことで津波の侵入を許さない強固な作りを実現しました。 建物は高い滅衰性能を有した免震構造を採用しています。免震装置は高減衰ゴムを使用、広いクリアランスを確保し従来よりも揺れに強い構造になっています。非常用電源は屋上に確保し、災害により停電が発生しても機能は停止しません。揺れによる荷物の転倒・落下を防ぎ、温度を確保することで品質を維持します。 日水物流株式会社では省エネ性、安全性に優れた最先端の技術であるという観点から、2008年に自然冷媒アンモニア/CO2システム「NewTon」を業界で初めて川崎物流センターに導入しました。今回の大阪舞洲物流センターは、その3拠点目となります。 自然冷媒の導入は今後の地球温暖化対策として切り札となるものであり、今では多くの企業に採用されています。これにより日水物流株式会社は大幅な省エネを実現できましたが、この結果に満足することなく、さらなる取り組みを行っています。1例目の川崎では導入されていませんでしたが、メーカーとの協働によりインバータを設置し、クーラーファンの回転数制御を行う工夫をすることで、さらなる省エネを実現したのです。その結果、経済産業省の事業者クラス分け評価制度では、優良事業者としてSクラスに認定されています。そして今年稼働した大阪舞洲物流センターでは、冷凍機の工夫に加え建物内の構造にも配慮することで最高レベルの省エネを実現できる設備となりました。 今後同社では、すべての冷凍機器を自然冷媒に切り替えていく計画を中長期で進めていきます。非常時も荷物を守る、万全の地震・津波対策。自然冷媒アンモニア/CO2冷凍機の導入と独自の制御で最高レベルの省エネを実現。免震装置クリアランス800mm1000mm基礎免震11Social and Environmental Report2016

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