健康経営の取り組みとして、2017年2月23日、健康の維持・増進を経営上の課題として「健康経営宣言」を定めました。この宣言のもと、従業員とその家族がより健康でイキイキとした生活が送れるよう、様々な取り組みを行っています。
私たちニッスイグループは、従業員が最も重要な財産であると考え、「一人ひとりが、能力を充分に発揮できる姿」と「従業員とその家族のQOL(生活の質)の向上」を目指して、働く環境を整え、「こころと身体の健康」を積極的にサポートします。
海の恵みを扱う企業として、健康的な食の提案とともに水産物由来の機能性成分を最大限に活用し、従業員と家族、さらに広くお客様にお届けすることで人々の健康に貢献します。
本宣言では、家族も含めて健康面や私生活における不安・負担を軽減し安心して働くことができるようにフォローするとともに、職場や制度面における環境を整え、性別・国籍・年齢等異なる多様な人材がそれぞれ気持ちよく働くことができるようにすることで、新たな価値を生むと同時に生産性向上につなげることを目指しています。それを実現することで会社が優秀な人材を確保すること等を可能とし、その優秀な人材が会社をさらに成長させるという好循環を生み出していきます。すなわち健康経営宣言の実践こそがニッスイの未来をつくるものであり、本宣言にともなう各施策には会社として重点を置いて投資していくこととしています。
その実践にあたり、個人および職場環境に対して以下の3つの観点からアプローチしています。
<個人の健康促進>
主な施策:生活習慣改善キャンペーン、EPA/AA比向上、禁煙・分煙推進、ココロの健康診断(ストレスチェック) など
<私生活との両立支援>
主な施策:子育て・介護サポート、福利厚生制度・カフェテリアプラン「Nカフェ」導入 など
<働きやすくやりがいのある職場づくり>
主な施策:長時間労働削減、休暇取得推進、テレワーク制度導入 など
これらの施策について、健康経営で解決したい経営課題とのつながりを明確にした健康経営戦略マップを作成し、PDCAサイクルを回していくうえで役立てています。
(注):基本的に「健康投資」と「健康投資施策の取組状況に関する指標」は1対1で対応する。しかし、中には複数の「健康投資施策の取組状況に関する指標」に対応する「健康投資」も存在するため、そのような「健康投資」を「様々な効果に関連する健康投資」とする。
「人事部労務健康企画課(事務局)」「健康管理センター(産業医・保健師)」「日本水産健康保険組合」や各部署と毎月定例会を開催し、各事業所の産業保健スタッフとも連携しながら、従業員の健康や私生活との両立支援、働きやすくやりがいのある職場風土を目指し、協働して取り組んでいます。
ニッスイは2021年、「健康経営銘柄2021」に選定されました。2019年に水産・農林業で初めて「健康経営銘柄2019」に選定されて以来、3年連続での選定です。健康経営銘柄とは、東京証券取引所の上場企業の中から、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取組む企業を、原則として1業種から1社を選定するものです。2020年度は、事業の柱である魚やEPAを活用した従業員の健康づくりを推進していること、禁煙対策や健康UPセミナーの開催など、コロナ禍における心身の健康を積極的にフォローしたことが評価されました。
個人の健康促進にあたりKPIとして、「喫煙率」「肥満率」「EPA/AA比」の3点を挙げています。定期健康診断等で把握する社員の健康数値は、いずれもその悪化により日々のパフォーマンスに影響を及ぼし、あるいは欠勤・休業、最悪は退職につながりうる重要な指標です。中でも、厚生労働省にて公表されている全国平均数値と比較しても良好とはいえなかった「喫煙率」「肥満率」は、特にニッスイがその改善に注力すべきものと位置付け、全国平均値を見据えた目標を設定し重点的に対策をとることとしています。
EPA/AA比は、ニッスイの主要事業であるファインケミカル事業の中核をなすエイコサペンタエン酸(EPA)の血中におけるアラキドン酸(AA)との比率のことであり、生活習慣病予防のための指標としてニッスイから強く発信する指標です。ニッスイの社員がまず模範となるべく、2016年度の定期健康診断より全社員の検査項目としてEPA/AA比を取り入れました。このEPA/AA比をKPIのひとつとして、循環器系疾患の発症との関連が示唆される指標である0.4を目標値とし、その達成に向けた施策を講じています。2020年度のEPA/AA比は、全社平均で0.33となりました。
2018年度より、社員ひとりひとりの自主的な食生活改善への取り組みを促進するため、EPA/AA比が1.0以上を達成した社員に健康奨励金の支給を行っています。測定結果は個人にフィードバックするほか、部署ごとに集計して番付表を発表しています。また、上位に番付された部署にはオリジナルの健康番付シールを授与し、全社で表彰しています。
喫煙や受動喫煙による健康被害を防止するため、喫煙者の禁煙や事業所の分煙を推進する取り組みを行っています。
健康診断会場での保健師による喫煙者への個別指導や、スモーカライザーによる一酸化炭素濃度の測定、ニコチンガムのサンプル配布など、様々な禁煙啓発活動を行っているほか、 禁煙外来で禁煙に成功した従業員には治療費の半額を補助し、禁煙をサポートしています。2019年1月には社長が禁煙宣言し、30名近い従業員がそれに続いて禁煙に挑戦しました。
2018年には本社・支社喫煙所を閉鎖し、業務用自動車を全車禁煙としました。他の事業所も閉鎖・縮小を進めています。
2022年度までに「365 日就業時間禁煙化」を目指し、禁煙施策を強化しています。2020年10月より、「水曜日は吸い(水)ません」をスローガンに、毎週水曜日を「禁煙デー」と定めることで、就業時間中の禁煙を促してきました。2021年度はこれを一歩進め、7月より毎月第2週の1週間を禁煙とする「禁煙ウィーク」を追加し、「ニッスイ禁煙DAYS」として推進しています。
喫煙率の推移
集計範囲:ニッスイ個別
「ニッスイ禁煙DAYS」ポスター
2018年度より社員の生活習慣改善施策の取り組みとして、「健康プラス(+)ストレージ キャンペーン」を実施しています。
このキャンペーンでは、各自が日々の生活習慣を見直す新たなプラス行動に対し、一定基準の到達者に福利厚生制度で使用できる賞金ポイントを付与しています。2020年度は6月~11月間で任意の60日間の挑戦とし、全334人(前年+84人)、のべ1,522人が応募し、達成者は259人でした。このキャンペーンを通じ、達成者の86%が「意識が変わった」と回答しており、運動習慣が無い人の割合に改善傾向が見られるなど、効果も出てきています。
部門 | コース | 達成基準 | |
---|---|---|---|
運動不足解消 | 1 | スポーツ・運動 | 「30分以上の息が弾む運動(ランニング、速歩でのウォーキング等)」2日/週以上。筋トレ含まず |
2 | 筋力トレーニング | 「10分以上の筋力トレ(スクワット、腹筋、腕立て等)」3日/週以上 | |
3 | 体操・ストレッチ | 「10分以上のストレッチ(肩・腰・目等 )」あるいは「ラジオ体操」3日/週以上 | |
食生活改善 | 4 | おさかな食(EPA摂取) | 「魚の主菜を1回/日以上」あるいは「EPA+DHA900mg/日以上」40日以上 |
5 | 栄養バランス | 「1日1 食以上 主食、主菜、副菜 各1品以上の食事」かつ「朝食摂取」40日以上 | |
6 | 減量 | 「2カ月で2㎏減 」かつ「体重記録」40日以上 | |
7 | 減糖 | 糖質70~130g/日 40日以上 | |
8 | 減塩 | 塩分量8g以下/日 40日以上 | |
日常習慣改善 | 9 | 禁煙(喫煙者限定) | 全期間禁煙 |
10 | 節酒(飲酒者限定) | 直近一ヶ月の飲酒習慣から「+3日/週の休肝日」全期間 | |
11 | 歯磨き | 「3 回/日の歯磨き 40日以上」かつ「歯科健診受診 1回以上」 | |
12 | 手洗い/うがい | 「外出先から帰宅後の手洗い&うがい」毎回・毎日 | |
快適生活向上 | 13 | 休暇/リフレッシュ | 6日以上の休暇取得 |
14 | 快眠 | 「6~8時間程度の睡眠をとった日 」40日以上 | |
15 | あいさつ/感謝の言葉 | 「上司・同僚に対する勤務開始・終了時の挨拶 毎日」かつ「ありがとう の声掛け 40 日以上」 |
2019年12月よりニッスイ本社にて「ヘルシー弁当」の導入を行いました。これはニッスイの健康課題のひとつである「全国平均より高い肥満率」への対策のため、食生活や塩分摂取量の改善を目的として実施しました。「ヘルシー弁当」とは、栄養バランス・量・塩分が考慮された食事として「スマートミール認証」を受けたお弁当のことで、特に食堂の無い本社においては、理想的な栄養バランスの健康的な食事の摂取に役立っています。
また、食生活改善による健康増進を特に促したい従業員を対象にランチセミナーを実施し、栄養バランスや食事方法について指導を行いました。実施後アンケートでも、「意識が高まった」「美味しいので続けられそう」といった声が寄せられました。
ヘルシー弁当
ランチセミナーの様子
従業員のヘルスリテラシー向上を目的として、健康UPセミナーの実施、健康意識調査およびEラーニングを毎年実施しています。
2020年度、健康UPセミナーを合計4回実施しました。これらはオンラインでLIVE配信し、テレワークでも参加可能にしました。これらのセミナーは、終了後アーカイブ配信を行い、いつでも閲覧できるようにしました。また、参加者にはテーマに関連したニッスイの商品を配付しました。参加者からは、「関心のあるテーマで、興味をもって参加できた」「学んだことを友人や家族にも伝えたい」など、前向きな感想が多く寄せられました。
実施日 | タイトル | 内容 | 対象 | 参加人数 | |
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第1回 | 2020年7月10日 | 食事編 | カラダとココロを整える食事 | ニッスイ従業員(派遣社員含む) | 50名 |
第2回 | 2020年9月10日 | 機能性関連商品編 | 「魚の機能性とニッスイの商品展開」(機能性食品の効能や効果的な摂取方法など) | 121名 | |
第3回 | 2020年11月12日 | 運動編「RIZAP LIVE セミナー」(講師:RIZAPトレーナー) | ・あなたの体力レベルの再確認 ・筋肉トレーニングの進め方 ・「結果にコミット」RIZAP式トレーニング実践 ・筋肉を効率良く付けるための食事法 |
93名 | |
第4回 | 2021年3月5日 | 健康編(産業医講話) | 心身ともに健康な自分であるために ~当社の健康課題から学ぶ疾病予防~ |
126名 |
ニッスイは日本水産健康保険組合と協働して、コラボヘルス(注)を進めています。
(注)コラボヘルス:健康保険組合等の保険者と事業主が積極的に連携し、明確な役割分担と良好な職場環境のもと、加入者(従業員・家族)の予防・健康づくりを効果的・効率的に実行すること。
ニッスイは、定期健康診断と生活習慣病予防健診を日本水産健保組合と協働して実施しており、毎年の受診率は100%となっています。有所見者へは「有所見受診結果報告書」の提出を義務付け、かかりつけ医等での再受診結果の報告をもらい、産業保健スタッフが内容を確認しています。この有所見受診結果報告書は、多言語(4か国語)で用意しており、日本語が母国語でない従業員も報告しやすいようにしています。2020年度の有所見受診結果報告率は80%でした。
また、重症化予防の取り組みとして、独自の保健指導ガイドラインを作成し、ハイリスクの健康課題を抱える従業員に対して産業医または産業保健スタッフによる専門的知見からの個別面談や保健指導を行っています。これらハイリスク者の治療継続率は、2020年度90.7%となっています。
2020年度より、特定保健指導において従来の外部委託していた方法を内製化に切り替え、健康保険組合の看護師が指導を行うことを基本にしました。それによって対象者の意識も変わり、指導を受ける方が増えたことや、初回面談等のスケジューリングが柔軟にできるようになったこともあり、実施率は大幅にアップしました。また、会社の健康の取り組みに通じている看護師が指導を行うことで、対象者に合った取り組みを指導に取り入れるなど、より効果的な指導もできるようになりました。
特定保健指導実施率(日本水産健康保険組合:被保険者・被扶養者)
対象事業所 | 2019年度 | 2020年度 |
---|---|---|
日本水産(株) | 34.1% | 58.6% |
加入事業所全体(任意継続被保険者含む)(注) | 32.4% | 55.8% |
(注)加入事業所:日本水産(株)、ニッスイマリン工業(株)等5事業所
ニッスイグループは海外拠点を多く有するため、感染症などグローバルな健康課題へ対応することの重要性を認識しています。海外拠点への赴任者に対しては、予防接種の推奨、医療、健康管理の赴任前教育を実施するほか、海外渡航専門医による診察、健診を赴任前および赴任中も毎年日本で受けられるようにし、その結果をもとに産業医との面談や保健指導も実施しています。
国内においても、日本水産健康保険組合と協働してインフルエンザ予防接種の集団接種や費用の全額補助を行っています。このほか、風しん抗体検査を定期健診に組み込み、受けやすくしています。風しん抗体が低いとされる推奨対象者には、啓蒙や教育を実施し、推奨される対象者の4割以上が定期健診時に抗体検査を受けました。 新型コロナウイルス感染症においては、オフィスの感染症対策を徹底するとともに、事業所によりワクチンの職域接種も実施しています。
ニッスイではストレスチェックが法令義務化となる前の2011年から「ココロの健康診断(ストレスチェック)」を年1回実施し、従業員が心の面からも豊かに仕事ができるよう、メンタルヘルスの向上に積極的に取り組んでいます。その結果を受けて、個人には匿名かつ24時間365日相談が可能なサポート体制を整えるとともに、各部署には組織分析結果のフィードバックを行い、自部署の課題解決に向けた意見交換会の場を設けるなど、職場環境の改善に取り組んでいます。
また、ハラスメントに関しては、発生を未然に防ぐため、ハラスメント勉強会(集合研修 ・Eラーニング等)を行っている他、相談先としてハラスメントデスクを設置し、問題に対応できる体制を整えています。
保健師との面談
「ココロの健康診断(ストレスチェック)」受検率と高ストレス者の割合
集計範囲: ニッスイ個別
施策を行っていく中で、KPIとした3項目(喫煙率、肥満率、EPA/AA比)を中心とした健康課題の改善に努めています。経営から従業員へ直接健康に関する思いを伝える機会を設けたり、産業保健スタッフからも積極的に情報発信や働きかけを行ったりしています。担当部署から様々な施策の発信を通じて、従業員ひとりひとりの健康に対する意識は着実に上がっています。従業員の間で健康が話題になることも増え、時に競い、楽しみながら健康改善に取り組む風土が生まれてきており、禁煙や運動など日々の行動変容を後押ししています。その結果として健康数値の改善につながり、「役員会においても報告事項として社内の喫煙率や肥満率の減少傾向を確認し、大変喜ばしいことと話題になっている」(担当役員談)の通り、経営としてもその手応えを感じています。
従業員ひとりひとりが健康になることによる実際のパフォーマンスの向上度合については、定期的な従業員へのアンケート等によりプレゼンティーイズム、アブセンティーイズム等を数値化し、その経過を確認しています。
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|
アブセンティーイズム(注1) | -(注3) | -(注3) | 1.9日/人(注4) |
プレゼンティーイズム(注2) | -(注3) | -(注3) | 68.7点(注5) |
ワークエンゲージメント | -(注3) | -(注3) | 66.8点(注6) |
傷病による休職人数 | 15人 | 23人 | 20人 |
集計範囲: ニッスイ個別
(注1)アブセンティーイズム:病欠、病気休業。
(注2)プレゼンティーイズム:何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態。
(注3):2019年度までは「ココロの健康診断(ストレスチェック)」の類似指標にて把握。
(注4):傷病による欠勤日数および休職日数、傷病休暇制度利用日数の全従業員平均。
(注5):中間の「どちらともいえない」を50とし、50を上回り数字が大きいほど「健康かつ元気である」状態。50を下回り数字が小さいほど「明らかに不調」として、全従業員にアンケートを実施し測定。
(注6):中間の「どちらともいえない」を50とし、50を上回り数字が大きいほど「働きがいを感じている」状態。50を下回り数字が小さいほど「働きがいを感じてない」として、全従業員にアンケートを実施し測定。
各種健康施策を推進するにあたり、個人の健康情報等については「健康情報等取扱規程」において目的、扱う者およびその権限並びに範囲を定め、管理職にも適正に扱うための教育を実施しています。
2018年2月より、「健康経営」の一環として、新しい福利厚生制度・カフェテリアプラン「Nカフェ」を導入しています。従業員の心と体の健康を積極的にサポートし、健康増進および疾病予防の取り組みを強化するとともに、育児・介護の両立を支援します。従業員は、付与された一定のポイントを使い、一人ひとりそれぞれに合った福利厚生メニューを選択して利用できます。メニューは育児、介護、健康に重点を置き、自己啓発、財産形成、ライフサポートなど幅広く設定しています。
Nカフェキャラクター「Nanda」
カフェテリアプラン利用・給付実績(2020年度)
カテゴリー/メニュー | 利用数(件) | 給付金額合計(千円) |
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育児、介護、健康 | 5,211 | 10,576 |
ワークライフバランス、ライフサポート | 1,786 | 4,120 |
集計範囲: ニッスイ個別
タイでは近年、食の欧米化や所得水準の向上により、過体重・肥満人口が増加傾向にあります。それに伴い、糖尿病等の生活習慣が増加していることから、健康への意識が高まっています。
ニッスイの海外グループ会社のニッスイタイランド社は、タイで水産加工品を中心とした製造業を営んでいます。同社では、従業員が皆健康的な状態で活動できるよう、「Good Health Without belly」プロジェクトを行いました。対象者は肥満傾向にある従業員とし、2019年4月にスタート、6月までに減量することを目標に行われました。プロジェクトの期間中は、栄養士と看護師を招いて、適切な減量方法や効果的なトレーニング、食べ物の栄養について指導を受けました。このプロジェクトにより参加者は、無理のない正しい知識を得ながら健康な身体を目指し努力することができました。
「ウェルビーイング(Well-being)」とは、会社や従業員が精神的にも身体的にも良好で健康な状態であることを表す概念で、生産性の向上や、従業員の心理的安全の確保のために近年注目を浴びています。
ニッスイの海外グループ会社であり、ニュージーランドで漁業および水産品の販売を営むシーロード社は、2020年2月より、従業員のウェルビーイングにむけた取り組みを開始しました。
2017年に実施した全社を対象とするスタッフエンゲージメント調査において、ウェルビーイングに対する従業員の関心が非常に高かったことが、取り組み開始のきっかけとなりました。その後、業務や等級の異なる様々な従業員による協議に加え、外部の専門機関による調査および監査を経て、シーロード社のウェルビーイングモデル図が完成しました。このモデル図では、以下の5点に焦点を当てています。
Looking Out For Each Other(互いを尊重したコミュニケーションをとる)
Our Place(精神的・身体的に安心できる場所にする)
Feeling Good(体調を整え良い精神状態を保つ)
In Balance(ワークライフバランスをとる)
Our Community(会社の一員であることを誇る)
図の上部では、会社にとって従業員がいかに重要かを示しており、下部では、シーロード社の現在の取り組みもしくは今後の施策を記載しています。これらの結果、新たな施策として、従業員へのメンタルトレーニング、船員の海上の負担に特化した補助、工場従業員への栄養ワークショップ等が行われることとなりました。希望者にはウェルビーイングのスマートフォンアプリの提供も予定しています。