Environment 環境

水産エコラベル

ニッスイグループでは豊かな海を守り、水産資源の持続可能性向上を図る主な施策の一つとして、ASC認証やMSC認証などの取得と、これらの水産エコラベルを表示した水産物の活用に取り組んでいます。

世界で初めてブリのASC認証を取得

ニッスイのグループ会社である黒瀬水産株式会社は、国内最大級のブリ養殖企業として養殖技術の研究や飼料の開発・生産、加工までを行っています。黒瀬水産のブランドである「黒瀬ぶり」は、身が締まっているのが特徴で、ニッスイグループの養殖技術により年間を通じて脂ののった高品質なブリを安定供給しています。

その黒瀬水産が2017年12月16日付で、世界で初めてブリのASC認証を取得し、ASC認証の養殖魚を出荷するため、2017年11月30日付で同社の加工工場についてCoC認証も取得しました。

世界全体のブリ類養殖生産の約9割を日本が占めており、このような環境配慮の認証を得ることは、日本近海の海を守っていく上で非常に意義があると考えています。また、「黒瀬ぶり」をはじめとした認証水産物が市場に出ることにより消費者の認知が進み、環境に配慮した水産品が広がっていくことが期待されます。

ニッスイグループは海の恵みに感謝し、これからも漁業・養殖において資源を持続的に利用する技術開発に取り組み、環境や資源を次の世代につなぎます。

【写真】ブリ
【ロゴ】ASC
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トラウトのASC認証を取得

ニッスイの海外グループ会社であるサルモネス・アンタルティカ社(チリ)は、1982年の設立以来サケマス類の養殖に取組み、その後も加工工場や冷蔵倉庫、飼料工場を新設するなど、養殖魚の種苗生産・育成・水揚げ・加工・出荷の一貫した事業を展開してきました。
同社が手掛けるトラウト・銀ザケは、ニッスイグループの販売網により世界中のマーケットで流通しており、”FIVE STAR”ブランドとして親しまれています。

そのサルモネス・アンタルティカ社が2019年3月5日付で、トラウトのASC認証 (注1)を取得しました。ニッスイグループ企業のASC認証取得は、2017年12月の黒瀬水産によるブリの認証取得に次ぐものです。
対象の養殖場は、バイア・アカンティラーダ第1区域(Bahia Acantilada Sector 1、アイセン州)です。 また、同社では、ASC認証の養殖魚の加工・出荷のため、2019年3月4日付で同社本社敷地内の加工工場についてCoC認証(注2)も取得しました。

ニッスイグループでは、世界で増大し続ける水産物の需要に対応していくため、天然資源への負荷を低減しつつ、持続可能な養殖による供給を拡大していくことが重要と考えています。
同社では今回のASC認証取得を通過点として、今後とも資源の持続的利用、環境および社会への配慮を徹底し、持続可能な養殖技術開発に取組んでいきます。

【Picture】Five Star
【Logo】ASC

(注1)ASC認証:
養殖業が持続可能な方法で運営され、周辺の自然環境や地域社会への配慮が行われている「責任ある養殖水産物」であることを証明するもので、WWF(World Wide Fund for Nature、世界自然保護基金)とオランダの持続可能な貿易を推進する団体であるIDH(The Sustainable Trade Initiative)が設立支援した水産養殖管理協議会(Aquaculture Stewardship Council)が運営しています。
この認証制度は自然資源の持続可能な利用を補いながら、養殖そのものが及ぼす環境への負荷を軽減し、これらに配慮した養殖業に携わる地域の人々の暮らしを支えるための社会的な仕組みの一つです。 ASC認証の対象魚種は、ブリ、サケ、淡水マス、タイ、ティラピア、パンガシウス、エビ、二枚貝、アワビなど15魚種があり、全世界で39か国816養殖場が取得しています(2019年2月現在)。
なお、天然魚に対する認証制度はMSC(海洋管理協議会、Marine Stewardship Council)が運営しています。

(注2)CoC認証:
MSCが管理運営する、加工流通過程の管理(Chain of Custody)に対する認証のことで、製品の製造・加工・流通の全ての過程において、認証水産物が適切に管理され、非認証原料の混入やラベルの偽装がないことを認証します。

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トラウトのBAP認証を取得

ニッスイの海外グループ会社であるサルモネス・アンタルティカ社(チリ)は、2019年8月9日付でトラウトのBAP(Best Aquaculture Practices)認証(注1)(注2)を、ロス・タンボーレス淡水養殖場(ロス・リオス州ラ・ウニオン市)で取得しました。認証番号はH10408です。

同社ではこれまでに2018年8月に飼料工場(ビオビオ州ロス・アンへレス)、2019年1月に加工工場(ロス・ラゴス州チロエ島)、2019年3月に養殖場(アイセン州バイア・アカンティラーダ第1区域)の海面養殖場でBAP認証を取得しており、今回の淡水養殖場の認証取得で、4つのプロセス(種苗生産・海面養殖場・飼料生産工場・加工工場)の認証が揃い、最高ランクの「四つ星」を獲得しました。

【Picture】BAP

(注1)BAP認証:
非営利組織のGAA(Global Aquaculture Alliance、1997年設立)が2002年に運営を開始したもので、養殖における孵化場・飼料工場・養殖場・加工工場のサプライチェーンの各段階で、環境や社会的責任・アニマルウェルフェアが配慮され、食品安全性が確保されていることを認証する第三者認証プログラムです。国際規格であるFAOの「責任ある漁業のための行動規範」「水産エコラベルガイドライン」に則った認証体系・基準となっていることを確認する非営利組織のGSSI(Global Sustainable Seafood Initiative)から、養殖の認証プログラムとして初めて認定されました。
特徴は、養殖のサプライチェーンのプロセスごとに認証する点にあり、孵化場・飼料工場・養殖場・加工工場の4プロセスを個々に認証し、その組み合わせに応じて「星」の数で示されます。
おもに北米で認知を獲得しており、北米での養殖水産物の販売には必要な要件といわれています。

(注2)認証の種類:
BAP Finfish, Crustacean and Mollusk Hatcheries and Nurseries Standard Issue 1.0

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水産エコラベル「MSC認証商品」

代表的な認証団体の一つであるMSC(注)は、海の自然や資源を守って獲られた持続可能な漁業を認証しています。
MSC認証を取得した漁業で獲られた水産物は国際的なトレーサビリティが可能であり、適切な水産資源管理に繋がります。MSC認証はその信頼性と厳格性が認められ、認証プログラムを検証する第三者機関GSSI(グローバル・サステナブル・シーフード・イニシアチブ)の承認を受けており、ニッスイグループはアラスカのスケソウダラの他、複数の漁場魚種でMSC認証を取得しています。
2017年に行ったニッスイグループ取扱水産物の資源状態調査では、ニッスイグループが取り扱う天然魚の37%がMSC認証などを取得した漁業で獲られたものでした。
MSC、ASCなどの認証品を広く社会に普及するため、スケソウダラ、ホタテ、ブリなどの認証魚種にこれまで培ってきたすりみ製造、養殖技術を活用し、高品質な水産品として提供しています。
これからも、「持続可能性に配慮した水産物の調達方針」への適合など、マーケットから必要とされる水産物、およびその加工品の生産販売に取り組んでまいります。

【ロゴ】MSC

(注)MSC認証:
Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)
認証取得漁業数は世界36か国で362、認証取得漁業による漁獲量は約1,200万トンと世界の天然水産物漁獲量の約15%を占めます(2019年3月現在)。

【写真】水産エコラベル「MSC認証商品」

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チリでのメルルーサ漁業がMSC認証を取得

ニッスイの海外グループ会社であるエムデペス社(Empresa de Desarrollo Pesquero de Chile S.A.、略称EMDEPES、チリ共和国サンチアゴ)ほか3社が操業する、チリ第10州・第11州・第12州海域でのメルルーサ・オーストラリス(オーストラル・ヘイク)の底引きおよび中層トロール漁業・はえ縄漁業が、2019年9月24日付で、MSC認証(Fisheries Certification Requirement (FCR) Version 2.0) を取得しました。今回のMSC認証取得を契機に、さらに幅広い世界のお客様に安全安心な天然魚をお届けすることを約束し、今後とも資源の持続的利用と持続可能な漁業に取り組んでいきます。

ニッスイは1976年に大型トロール船の試験操業をチリ沖で実施、その結果が有望であったことから、同国海域での未利用資源の漁場開発を目的に78年にエムデペス社を設立しました。メルルーサ・オーストラリス、ホキ、キングクリップ、ギンヒラス、ミナミダラなど、それまで同国では漁獲実績のなかった水産物を漁獲し、洋上にて加工・冷凍して海外に輸出することを通じて、チリの水産業を発展させてきました。現在は、日本のほかヨーロッパ・南米・中国の各国にこれらの水産物を輸出しています。

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MEL認証の取得推進

MELは、水産資源の持続的利用や生態系保全に資する活動を積極的に行っている生産者や、そのような生産者からの水産物を積極的に取扱う加工・流通業者の取組みを促進させること、漁業や養殖、加工・流通段階での水産物の取扱いについての透明性を担保し、関係事業者や消費者の選択や信頼に寄与することを目的とした認証スキームです。このスキームは、2016年12月に設立された一般社団法人 マリン・エコラベル・ジャパン協議会が運営しており、MEL認証には、1)漁業認証、2)養殖認証、3)流通加工段階(CoC)認証(CoC;Chain of Custody)の3つがあります。
2019年、「MEL V2」は、国際的に水産エコラベルの承認を行う「GSSI(グローバル・サステナブル・シーフード・イニシアチブ)」から承認を受けました。これはアジアのスキームとして初めてのことです。GSSIから承認された水産エコラベル(MSC、ASC等)は、事実上の国際規格として世界の大手小売り業者などの調達基準に採用されます。

【Picture】MEL

クロマグロで初のMEL認証を取得

ニッスイのグループ会社である金子産業株式会社は、長崎県内の養殖場について2019年7月26日付でクロマグロ(人工種苗、4漁場)およびマダイ(3漁場)のマリン・エコラベル・ジャパン(Marine Eco-Label Japan、以下MEL)の養殖認証規格Ver.1.0を取得しました。認証番号は、おのおのJFRCA10A7200011、JFRCA10A7200021です。今後はさらに流通加工段階(CoC)の認証も取得し、加工品の出荷に取り組んでいきます。

同社のクロマグロ養殖事業では、2019年度より完全養殖クロマグロの出荷を開始しています。またニッスイグループ独自の配合飼料「T~セージ®(ティーセージ)」やモイストペレット(配合飼料率1~3割)の使用を増やすなどして、持続可能な養殖事業を目指しています。今後ともMEL規格対象となる人工種苗・配合飼料の割合を増やし、地球環境に常に配慮する企業を目指し、お客様にいっそう信頼していただける製品作りを行っていきます。

国内ギンザケ養殖・加工品で初のMEL認証を取得

ニッスイのグループ会社である弓ヶ浜水産株式会社は、同社および契約の淡水養殖場と鳥取県美保湾のいけすの一部について、2019年4月17日付でマリン・エコラベル・ジャパン(Marine Eco-Label Japan、以下MEL)のギンザケの養殖認証規格Ver.1.0を、あわせて同日付でギンザケ加工品のMEL流通加工段階(CoC)認証規格Ver.2.0を取得しました。認証番号は、おのおのJFRCA10A5800011、JFRCA20C5800011です。
国内でのギンザケ養殖・加工品では初の取得、また、ニッスイグループとしても初の取得です。今後は、MEL規格対象となる養殖ギンザケ尾数を増やし、お客様にいっそう信頼していただける製品作りを行ってまいります。

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水産エコラベルの取得状況

ニッスイグループでは水産資源の持続可能性向上のため、 水産エコラベル認証取得と普及に取り組んでいます。

水産エコラベルの取得状況

  2018年 2019年
認証名称 商品数 販売重量合計(t/年) 商品数 販売重量合計(t/年)
MSC(注1) 20 2,189.8 25 2,699.0
ASC(注2) 1 18.9 4 10,932.3

(注1)集計範囲:ニッスイ個別より申請した商品(各年5月現在。2018年に関しては11月現在のデータ)
(注2)集計範囲:ニッスイ個別および国内グループ会社より申請した商品(各年2月現在)

system, 日本水産株式会社 CSR部CSR課, 外部協力者, 日本水産株式会社 広報課, 日本水産株式会社 人事部人事課

サステナブル・シーフード・ウィークへの協力について

MSC日本事務所は、持続可能な水産物であることを示す「MSCラベル」や「ASCラベル」認証品の利用を呼びかける「サステナブル・シーフード・ウィーク」キャンペーンを毎年開催しています。
ニッスイはこのキャンペーンの趣旨に賛同し協力しています。

サステナブル・シーフード・ウィークのウェブサイト
http://sseafood.net/blog-entry-57.html

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