ニッスイグループはマテリアリティ(重要課題)の1つに「社会課題に取り組む多様な人材が活躍できる企業を目指す」を掲げ、2030年までに多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造に繋げている状態になることを目指しています。多様性を積極的に取り入れることが組織の活性を促し、事業の発展にもつながると考え、事業活動を通じてグローバルやローカルでの社会課題に積極的に取り組む人材の育成を進めます。さらに、その取り組みを通して多様な人材が互いに磨き合い活躍できる企業を目指します。
ダイバーシティ部会を設置し、執行役員を部会長として、営業部門、事業部門、研究開発部門など幅広い部署の部長、課長で構成しています。
2021年1月18日、ニッスイは30% Club Japan(サーティパーセントクラブ・ジャパン)の活動趣旨に賛同、参加しました。
30% Club Japanは、企業の意思決定機関における健全なジェンダーバランスは、企業のガバナンス強化はもちろん持続的成長の促進、国際的競争力の向上、ひいては持続可能な日本社会の構築に寄与するという考えに基づいて、TOPIX100の女性役員割合を2020年7月末時点で 12.9%のところ2030年を目途に30%とすることを目標としています。
30% Club JapanのコミュニティTOPIX社長会では女性の活躍を阻む本質的な課題について議論を開始、課題の解決につながるアクションを参考にしながら、自社における女性の経営参画を推進していきます。
ニッスイは、女性社員が活躍できる雇用環境の整備を行うため、第2期行動計画(計画期間:2019年4月1日~2022年3月31日)を2019年4月に策定・公表しました。
厚生労働省「女性の活躍・両立支援総合サイト」のニッスイの行動計画
管理項目 | 目標 | 2019年度 | 2020年度 | |
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新卒採用(大卒、院卒) | 女性の割合 | 30%以上 | 36% | 38% |
職種による偏りの是正 | 営業職種 | 20%以上増加 (対2018年度) |
121% | 132% |
生産職種 | 104% | 107% | ||
管理職及び係長の人数 | 管理職 | 15%以上増加 (対2018年度) |
100% | 104% |
係長 | 100% | 86% |
2017年にニッスイ従業員全員(約1,200名)を対象に、ジェンダーダイバーシティ意識調査を実施しました。洗い出された3つの課題(組織風土改革、従業員の意識改革、キャリアと育児の両立)別に施策を立案し、具体的な活動につなげています。
役員・部署長を対象に、ダイバーシティの重要性、多様性を前提としたマネジメントの必要性を改めて考える機会として、ダイバーシティ推進講演会を開催しました。
2018年度の「課長職向け女性部下キャリア育成研修」に引き続き、2020年度は女性部下の有無に関わらず、ダイバーシティ推進の重要性を考えるきっかけづくりを図るとともに、多様化する部下の能力を最大限に引き出すためのマネジメントスキルを習得する研修を実施しました。
営業部門と並んで女性職員比率の低い生産部門で働く女性を対象に、全3回のワークショップを実施しました。議論を通じて抽出した生産部門特有の課題およびその解決施策について、取締役執行役員、部署長、所属長へ女性メンバーが提案を行いました。メンバーからの提案を受け、提案の具現化のため人事部と部署長で意見交換を行い、取り組み3か年計画を決定しました。今後は、計画の実行を通し人材育成および社内環境整備を更に進めていきます。
社長、役員、組織責任者(部署長・課長)、女性職員を対象に、アンコンシャスバイアス診断およびeラーニングを実施しました。
仕事と育児を両立している、またはそのような働き方を目指す職員を対象とした情報交換会をオンラインで実施しました。様々な部署から幅広い年齢層の職員が参加し、抱える悩みの共有、両立のコツ等をテーマに意見交換を行い、どのように仕事と生活をマネジメントするかを考え、従業員同士の新たな縦横ネットワークを構築する機会を提供しました。
【組織風土改革(管理職の意識改革)】
【従業員の意識改革】
【キャリアと育児の両立】
ノーマライゼーションの考えのもと、障がいの有無に関係なく、従業員が共に働き、持てる力を発揮できる職場環境の実現に取り組んでいます。現在は、「身体」「知的」「精神」と多様な障がいをお持ちの方々が各現場で活躍しています。人事部には、精神保健福祉士(PSW)の資格を持った従業員が所属しており、障がい者の方々に安心して働いていただける環境を整備しています。
直営工場では、地域の特別支援学校から学生を受け入れ、職業体験を行っています。学生のみなさんに働く楽しさや厳しさを実際に体感いただいた上で、その後の就労をイメージできるようなプログラムとなっています。ご参加いただいた学生さんの中には、当社に関心を持ってくださり、実際の入社へとつながった方もいらっしゃいます。
また、従業員を対象に、定期的に障がいへの理解を深めることができる研修を行い、障がいの有無に関係のない「働きやすい職場」の実現を目指しています。
障がい者雇用の推移
集計範囲: ニッスイ個別(各年度6月1日現在)
高齢者の安定した雇用確保が求められるなか、定年退職後ニッスイで働く意欲を有する方を再雇用しています。
担当する業務については再雇用及び契約更新の都度、対象者の能力・適性・業務経験などを勘案した上で見直しを行い、処遇についてもそれに見合ったものとしています。ニッスイは、長年培われた経験や高いスキルを持ったシニア世代が、活躍できる環境を引き続き提供して参ります。
食品の製造を行う八王子総合工場には、スペイン語をはじめ様々な言語を母国語とする従業員が勤務しています。主に英語、スペイン語、ポルトガル語、中国語を使用した多言語対応の掲示物を作成し、業務やその他の日常生活をスムーズに行うための環境を整えています。
八王子総合工場では2回/年、通訳を外部委託し、3か国語(英語、スペイン語、ポルトガル語)による、労働安全教育や防災教育などといった特別安全講習を実施しています。従業員の勤務時間に合わせ、1回3日間、1日4~5回の実施となります。そこでまかなうことのできない比較的少人数の言語については、オリジナルの資料を作成し対応しています。
また、防災マニュアルに関しては、翻訳会社に委託し、外国籍従業員向けに多言語で作成しています。地震発生時における基本行動などを記載し、今後想定されうる緊急時の備えとしています。
防災マニュアル(日本語)
防災マニュアル(ミャンマー語)