生物多様性の保全は重要な経営課題であると認識し、2023年9月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)フォーラムに加盟し、2023年12月にTNFD Adopterに登録しました。
ニッスイグループでは、事業活動における自然への依存と影響、リスクと機会、それらへの対応策をTNFDの枠組みに沿って整理した「ニッスイグループTNFDレポート」を発行しています。以下はレポートからの抜粋のため、詳細については「ニッスイグループTNFDレポート」をご参照ください。
気候変動や生物多様性を中心としたサステナビリティ課題への対応や目標進捗については、サステナビリティ委員会における検討内容の定期的な報告を受け、取締役会が監督しています。投資案件については、気候変動・生物多様性のリスク(対応策も含む)と機会の分析を必須としており、財務と非財務の両方の視点で審議しています。
また、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けたサステナビリティ経営の推進組織として、全執行役員と社外取締役で構成され、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティを巡る各課題については、サステナビリティ委員会傘下のテーマ別の7つの部会において、委員長が指名した部会長(執行役員以上)と、部会長により任命されたメンバーで部門横断的に対応を行っています。生物多様性に関連する取り組みは、各部会において方針や戦略の立案・実行を行い、サステナビリティ委員会に報告しています。
年6回開催されるサステナビリティ委員会では、各部会からの報告や提案を受けてサステナビリティを巡る課題に係る具体的な目標や方針、施策を検討しています。また、取締役会への定期的な報告を通じて、取締役会からの意見や助言をその取り組みに反映しています。
対象カテゴリーと範囲の選定にあたり、SBTN(Science Based Targets Network)のHigh Impact Commodity List v1.1を参照しました。ニッスイグループのバリューチェーンの根幹をなす「天然水産物」と「養殖水産物」がHigh Impact Commodityに該当しており、SBTNによる文献レビューによると、自然への影響要因として、天然水産物は「海洋生態系の利用」「海洋生態系の変化」「その他の資源利用」「気候変動」「海洋汚染」が、養殖水産物は「海洋生態系の転換」「海洋汚染」「気候変動」が挙げられています。
また、TNFDが推奨するオンラインツールである「ENCORE(注)」の2024年更新版を使用し、バリューチェーンにおける評価対象活動の絞り込みを行いました。その結果、ニッスイグループのバリューチェーンにおいては、漁業と養殖の事業活動が自然へ大きく依存し、また影響を与える可能性があることを確認しました。よって、自然との直接的な接点が大きい上流工程である「漁業」および「養殖」を今回の評価対象としました。
(注)ENCORE:ビジネスセクターと生産プロセスごとの自然資本への依存と影響を評価するツール。
ニッスイグループの操業やバリューチェーンの実態に即し、代表的な依存と影響の経路を想定したうえで自社による評価を行い、自然への依存と影響の関係を以下の通り整理しました。依存と影響の把握には、「ENCORE」に代表されるオンラインツールが広く用いられますが、オンラインツールによる評価は業界共通の一般的な内容にとどまりやすく、自社事業の特徴を十分に反映した分析が難しいため、自社による評価を重視しています。
自社にとって特に重要と考える項目(自然に対する潜在的に中程度および高い依存と影響を伴う活動)
| 依存/ 影響 |
分類 | 項目(生態系サービス/ インパクトドライバー) |
説明 | 代表的な経路・例 |
|---|---|---|---|---|
| 依存 | 生態系サービス(基盤) | 海洋の利用 | 漁場の環境条件および水産資源の再生産力に依存 | 海洋生態系の健全性、海況・産卵場・餌場の維持 |
| 生態系サービス(供給) | 生物資源の供給・遺伝資源 | 対象資源の再生産力・遺伝的多様性に依存 | 資源量・年齢構成の健全性、遺伝資源の維持 | |
| 生態系サービス(供給) | 燃料の利用 | 漁船の燃料として化石燃料に依存 | 重油の使用 | |
| 生態系サービス(調整・維持) | 生息地、産卵場、回遊経路 | 重要生息地の健全性に依存 | 沿岸藻場・干潟・サンゴ礁、回遊経路の連結性 | |
| 生態系サービス(調整・維持) | 水質の自浄・希釈 | 透明度・溶存酸素など水質の安定に依存 | 富栄養化・汚濁の少ない海域での操業 | |
| 生態系サービス(調整・維持) | 気候・海象の安定 | 海況の安定性に依存 | 気候変動に伴う資源移動・悪天候増加の影響 | |
| 影響 | 気候変動 | 温室効果ガス排出(燃料消費) | 地球温暖化への影響 | 漁船の燃料燃焼に伴うCO2排出 |
| 陸、淡水、海洋利用の変化 | 生息地の攪乱 | 底生ハビタットの物理的な攪乱 | 底引き網漁業による海底接触 | |
| 資源使用、資源補充 | 生物資源の採捕(過剰採捕を含む) | 資源量や年齢構成を損なう可能性 | 過剰漁獲 | |
| 資源使用、資源補充 | 混獲、保全対象種(ETP種)への影響 | 目的外生物の捕獲・偶発的致死 | 海鳥・海獣類などの混獲 | |
| 汚染、汚染除去 | 漁具の海洋流出 | 海洋生物の被害、生息地損傷、プラスチック汚染 | ネット・ロープの喪失・漂流 | |
| 汚染、汚染除去 | 汚染(排水・廃棄物・油など) | 海水・底質の汚染 | 有機物・固形廃棄物の流出、燃料油の漏出 | |
| 汚染、汚染除去 | 騒音・光などの攪乱 | 感受性の高い生物への行動影響 | 船舶の水中放射騒音、夜間照明 |
自社にとって特に重要と考える項目(自然に対する潜在的に中程度および高い依存と影響を伴う活動)
| 依存/ 影響 |
分類 | 項目(生態系サービス/ インパクトドライバー) |
説明 | 代表的な経路・例 |
|---|---|---|---|---|
| 依存 | 生態系サービス(基盤) | 陸・淡水・海洋の利用 | 生産空間としての水域環境の健全性に依存 | 沿岸・海域・内水面の環境容量 |
| 生態系サービス(供給、調整・維持) | 水供給・水質(温度・塩分・溶存酸素量・透明度) | 健全な水環境に強く依存 | 取水の量・質、流況、希釈能力 | |
| 生態系サービス(供給) | 生物資源の供給・遺伝資源(種苗・飼料) | 種苗・飼料原料の安定供給に依存 | 魚粉・魚油、植物性原料、種苗 | |
| 生態系サービス(供給) | 燃料の利用 | 給餌作業や飼料製造で化石燃料に依存 | 重油・軽油の使用 | |
| 生態系サービス(調整・維持) | 気候・海象の安定 | 極端気象・海況変動の影響を受けやすい | 高水温、赤潮、台風、洪水 | |
| 影響 | 気候変動 | 温室効果ガス排出(燃料・電力・原料サプライチェーン) | 地球温暖化への影響 | 作業船、エアレーション、輸送 |
| 陸、淡水、海洋利用の変化 | 陸上・淡水・海洋生態系の利用 | 生態系への影響 | 施設設置に伴う生息地転換 | |
|
資源使用、資源補充 陸・淡水・海洋利用の変化 |
飼料原料の調達影響(陸・海洋) | 原料由来の資源・土地への圧力 | 小型魚資源、大豆生産地の森林など | |
| 資源使用、資源補充 | 保全対象種を含む野生生物への影響 | 野生生物との接触・偶発的致死 | 養殖場周辺の野生動物(海獣類・鳥類)との接触 | |
| 資源使用、資源補充 | 淡水の利用 | 地域全体の水資源への負荷 | 河川水・地下水の取水 | |
| 汚染、汚染除去 | 栄養塩・有機物の排出 | 富栄養化や底質悪化 | 残餌・排泄物などの堆積 | |
| 汚染、汚染除去 | 医薬品・化学物質の使用 | 水質汚染・耐性化リスク | 水産用医薬品や生け簀網の防汚剤 | |
| 汚染、汚染除去 | 疾病・寄生虫の伝播 | 周辺海域への影響、収量損失 | 周辺養殖場への魚病の伝播 | |
| 汚染、汚染除去 | 漁具の海洋流出 | 海洋環境への影響、プラスチック汚染 | 養殖用フロートの流出 | |
| 汚染、汚染除去 | 固形廃棄物(資材・残餌・斃死魚・加工残渣など) | 生態系・景観・衛生への影響 | 使用済み資材の流出・不適切処理 | |
| 侵略的外来種の導入・除去 | 養殖魚の逃亡 | 在来種・遺伝的多様性への影響 | 設備破損や気象災害時の逃亡 |

漁業および養殖が海洋・河川・沿岸生態系のサービスに強く依存し、同時に影響も及ぼしうるという事業特性に着目し、セクター全体の視点から自然関連のリスクと機会を整理しました。本評価はTNFDのシナリオ分析ガイダンスに基づき、物理的リスク(生態系サービスの変化)と移行リスク(政策・規制・市場の変化)という不確実性を考慮しています。ニッスイでは、自然関連の定量シナリオが十分に整備されていない現状を踏まえ、TNFDが例示する探索的シナリオを参照しつつ、TCFD対応で用いている気候シナリオ(1.5℃/2℃、4℃)の前提を組み合わせ、ニッスイグループの実情に即した2つの検討シナリオを設計しました。本分析は簡易的であり、シナリオ分析としては発展途上にありますが、既存の枠組みも活用しながら自社の状況に合わせて工夫するという考え方に沿って、気候変動と自然関連のリスクと機会を一体として検討するものです。
シナリオ1は、政策・規制の強化や投資家・消費者の関心の高まりにより、自然の回復に向けた取り組みが広がる世界観です。シナリオ2は、移行が十分に進まず、地域ごとに対応が分かれ、自然の劣化が進行する世界観です。2つのシナリオを用いることで、将来像に関する前提に幅を持たせ、リスクと機会の検討に偏りが生じにくいよう整理しています。
| シナリオ(注) | 世界観 | リスクと機会の要点 |
|---|---|---|
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シナリオ1 TCFD:1.5℃/2℃(RCP2.6) × TNFD #1 Ahead of the game |
脱炭素が進展し、自然を守る取り組みも広がる。環境の悪化は局所的に生じるが、適切な管理・対策により影響を抑制できる 環境の変化
事業への影響(漁業・養殖)
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自然関連の開示、トレーサビリティ、認証などの要件強化に伴う対応コストの増加が想定される一方、これらへの適切な対応や持続可能な操業の実施は、市場アクセスや評価の向上といった機会につながる |
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シナリオ2 TCFD:4℃(RCP8.5) × TNFD #3 Sand in the gears |
自然環境の悪化が速く、大きい。そのうえ、国や業界のルールが国ごとにバラバラで対策が進みにくい 環境の変化
事業への影響(漁業・養殖)
|
漁業では水産資源の減少に伴う調達量の減少とコスト上昇が大きなリスクとなる。養殖では高水温・水質悪化・赤潮や魚病の増加、高潮・洪水の激化などにより、生産性低下・操業停止・保険・防災投資の増加が見込まれる。一方で、養殖魚の健康管理や淡水の循環利用といったレジリエンス向上策は、影響の緩和とコスト耐性の強化に資する機会となる |
(注):本シナリオは、気候変動に関する温度経路の想定と、TNFDが示す自然関連シナリオの文脈(社会・政策など)を、それぞれ独立に参照して当社で設定した検討用シナリオです。両者を掛け合わせた「公式シナリオ」が存在することを示すものではありません。
| リスク /機会 |
分類 | 想定される 主なリスクと 機会 |
事業インパクト | 影響 時期 |
財務インパクト | 主な対応策 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シナリオ1 | シナリオ2 | ||||||
| 物理的 リスク |
慢性 | 水産資源の減少 |
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中期~長期 | 小~中 | 中~大 |
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| 急性・慢性 | 海水温の変化に伴う資源状態・漁場・種の変化 |
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短期~長期 | 小~中 | 中~大 | ||
| 移行 リスク |
政策 | 漁業規制の強化 |
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短期~中期 | 中~大 | - |
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| 市場 | 消費者の購買行動変化や小売業からの要請拡大(トレーサビリティ・認証など) |
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中期~長期 | 中~大 | - |
|
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| 評判 | (環境への対応が不十分な場合の)投資家・金融機関からの評判の低下 |
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短期~中期 | 中~大 | - |
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| 技術/市場 | 天然漁獲物から代替タンパク(植物由来・培養魚肉など)への需要シフト |
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長期 | 小~大 | - |
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| 賠償責任 | 法律や規制への違反 |
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短期~長期 | 中~大 | - |
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| 機会 | 資源効率/自然資源の持続可能な利用 | 調達水産物の持続可能性確保 |
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中期~長期 | 中~大 | - |
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| 市場/評判資本 | 持続可能性に配慮した水産物に対する需要の高まり(消費者、小売業) |
|
中期~長期 | 中~大 | - |
|
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| リスク /機会 |
分類 | 想定される 主なリスクと 機会 |
事業インパクト | 影響 時期 |
財務インパクト | 主な対応策 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シナリオ1 | シナリオ2 | ||||||
| 物理的 リスク |
急性 | 魚病の蔓延 |
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短期~中期 | 小 | 中~大 |
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| 急性・慢性 | 渇水による淡水養殖場の操業停止 |
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短期~中期 | 小 | 中~大 |
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| 急性・慢性 | 海洋環境の変化による飼料向け水産物の供給減 |
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短期~中期 | 小~中 | 中~大 |
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|
| 急性・慢性 | 気候変動や海流変化による海水温の上昇 |
|
短期~中期 | 小 | 中~大 |
|
|
| 移行 リスク |
政策 | 養殖における環境規制の強化 |
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中期~長期 | 中~大 | - |
|
| 市場 | 消費者の購買行動変化や小売業からの要請拡大(トレーサビリティ、認証など) |
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中期~長期 | 中~大 | - |
|
|
| 評判 | (環境への対応が不十分な場合の)投資家・金融機関からの評判低下 |
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短期~中期 | 中~大 | - |
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| 技術 | 環境負荷が少ない技術への移行の後れ |
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中期~長期 | 中~大 | - |
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| 機会 | 資源効率/製品とサービス/自然資源の持続可能な利用 | 天然水産資源に依存しない養殖技術の開発、完全養殖による自然資源への負荷軽減 |
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短期~長期 | 大 | - |
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| 資源効率/自然資源の持続可能な利用 | 飼料効率の向上による自然資源への依存度低減 |
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中期~長期 | 中~大 | - |
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| 製品とサービス/自然資源の持続可能な利用/生態系の保護、復元、再生 | 第三者認証の取得 |
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短期~中期 | 中~大 | - |
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|
| 製品とサービス | 海水温上昇に対応する養殖技術の開発・導入 |
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短期~中期 | 小 | 中~大 |
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| 製品とサービス | 陸上養殖技術の開発 |
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中期~長期 | 中~大 | - |
|
|
| 製品とサービス | スマート養殖への移行 |
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中期~長期 | 中~大 | - |
|
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| 市場/評判資本 | 持続可能性に配慮した水産物に対する需要の高まり(消費者・小売業) |
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中期~長期 | 中~大 | - |
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影響時期:短期(1~3年)、中期(4~10年)、長期(11~20年程度)
財務インパクト:小(事業に与えるインパクトは限定的)、中(事業に与えるインパクトがあり対応必須)、大(事業に大きなインパクトがあり重点的な対応が必要)
ニッスイグループでは、中長期的な経営戦略を見据えた重要リスクを特定するため、マテリアリティをリスクマネジメントの起点としています。2023年度に実施したマテリアリティの見直しに伴い、重要リスクについても見直しを行いました。特定した自然資本・生物多様性に関わる重要リスクは以下の通りです。なお、マテリアリティの見直しに際しては、TCFDやTNFDの取り組みにおける「気候関連・自然関連のリスクと機会」の検討結果を反映させています。
気候変動に関連するリスクと機会の分析と対応策については、CFOがオーナーを務める部門横断型の「TCFD対応プロジェクト」が環境部会と連動して検討しています。また、バリューチェーン上の自然資本関連のリスクと機会の分析と対応策については、水産資源持続部会、海洋環境部会、サステナブル調達部会、人権部会において検討し、サステナビリティ委員会での議論の後に取締役会に報告され、取締役会から受けた意見や助言を施策に反映しています。
| 重要リスク | 重要リスク管理組織 | 報告先 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 気候変動への対応に関するリスク |
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→ | サステナビリティ委員会 | → | リスクマネジメント委員会 |
| 生物多様性への対応に関するリスク |
|
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| サプライチェーンの環境・人権への対応に関するリスク |
|
||||
ニッスイグループは、水産資源の持続可能性確保や海洋環境の保全を経営課題と位置づけて取り組んでおり、以下の指標と目標を用いて自然関連の依存と影響、リスクと機会を管理しています。
| 対象 | 指標 | 目標 | 測定・判定方法 |
|---|---|---|---|
| 漁業・養殖 | 持続可能な調達比率 | 水産物の持続可能な調達比率100% | ODP(注1)による評価手法(FishSourceスコア1~5による判定)で、「Well Managed(優れた管理)すべてのスコアが8以上」、「Managed(管理)同6以上」を持続可能と位置づけ。 |
| 絶滅危惧種(水産物)の調達 | 特に絶滅の危険度の高い水産物に関しては、2030年までに資源回復への科学的かつ具体的な対策が取られない場合には、調達を停止 |
資源回復への科学的かつ具体的な対策
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| サプライヤーアセスメント比率 | 2030年度:ニッスイグループの主要な1次サプライヤーアセスメント比率100% | サプライチェーン上での人権・環境リスクを低減することを目的としたサプライヤーのセルフチェック回答比率 | |
| CO2排出量 | 30%削減 | CO2排出実績 (対象:Scope 1、2 基準年度:2018年度) |
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| 従業員教育実施率(漁具の海洋流出防止) | 漁具の海洋流出防止に関する従業員教育(年1回)の実施率100% | 対象事業会社における実施社数の割合 | |
| 養殖 | 従業員教育実施率(養殖魚の逃亡防止) | 養殖魚の逃亡防止に関する従業員教育(年1回)の実施率100% | 対象事業会社における実施社数の割合 |
| 養殖魚の逃亡発生件数 | 養殖魚の逃亡発生ゼロ | 逃亡実績(逃亡魚が発生した際は、発生規模を問わず、すべて把握、記帳、集計) | |
| 抗菌剤の使用量 | 事業会社・魚種ごとに抗菌剤の使用量削減目標(社内管理目標)を設定 | 水揚げ量当たりの抗菌剤使用量(基準年度対比) | |
| ASC認証比率 | チリのサーモン養殖におけるASC認証比率100% | サルモネス・アンタルティカ社の養殖生産高におけるASC認証比率(対象魚種:トラウト、ギンザケ) |
(注1)ODP:Ocean Disclosure Project。SFP(Sustainable Fisheries Partnership)が2015年に設立した、シーフードの調達を自主的に開示するためのオンライン報告プラットフォーム。
(注2)GSSI:Global Sustainable Seafood Initiative。持続可能な水産物認証プログラムを検証する国際パートナーシップ。
(注3)RFMO:Regional fisheries management organizations。水産資源の保存及び持続可能な利用の実現を目指し、個別の条約に基づいて設置される国際機関。
ニッスイおよびグループ会社のシーロード社は、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の漁業セクター・ユースケースに参加し、TNFDセクターガイダンスを活用して関連データを収集・評価するとともに、自然関連課題が投資家の期待にどのような影響を与えているか、またTNFDの指標が企業の意思決定、リスク管理、情報開示実務にどのように適用可能かを検討しました。